VES

VES

VES理念と獣医麻酔集中治療に対する考え方

blog

2020.06.01

VES理念と獣医麻酔集中治療に対する考え方

 

VES合同会社

代表社員 石塚友人

   

経歴

2010 日本大学生物資源科学部

2014 酪農学園大学大学院博士課程修了(麻酔学)

2014 ネオベッツVRセンター

2015 北海道大学附属動物病院特任助教

          日本獣医麻酔外科学会麻酔疼痛管理委員会

2018 北海道大学附属動物病院麻酔集中治療科特任助教

2020 VES合同会社 代表社員

          日本動物麻酔科医協会理事

          日本獣医麻酔外科学会麻酔疼痛管理委員会

 

理念

常に頂点を目指し妥協しない情報提供をする

 

オンライン配信しようと思ったキッカケ

大学教員しながら様々な学会や企業セミナーで講演させていただき、自分自身の麻酔集中治療に対する考え方や指針をたくさんの人に伝えられていると思ったが、セミナーに来る人は大体決まっていて、多くの先生が日々の診療に追われ、来たいと思っても来れない先生が多いことに気付いたのがキッカケです。オフラインセミナーはせいぜい100人に影響を与える程度ですが、オンラインを駆使すれば容易に1000人に影響力を与えられることができます。

 

目的

麻酔は死に近づく学問のため、誰しもが麻酔をする際は生理学や薬理学的な観点から患者一人一人に合わせた麻酔をすべきと考えています。それを可能にするのは麻酔科医。VESの最終目的は獣医麻酔科医(集中治療含む)の増加と麻酔科の確立です。麻酔科医がいなければ麻酔ができない、いわば医療と同じ体制を整え、獣医学だけでなく医学に貢献する科学を提供することです。

 

獣医麻酔集中治療に対する思い

私が獣医麻酔を勉強し始めたのは、大学5年生の4月のことでした。

研究室は放射線学研究室で、当時はレントゲン読影したり、CTやMRIを見たり、病院業務として日々臨床の先生のお手伝いをする中、あまり獣医臨床に面白みを感じていない日々を過ごしていました。病院業務では、放射線腫瘍科であったこともあって、毎日麻酔管理を見ていて、非常に面白くない学問だなぁと思っていました。

なぜなら、プロポフォール導入して顎が開くようになったら気管挿管。大体咳してプロポフォール追加。そのあと、イソフルランのダイアルを2%にして、バックをして動物の自発呼吸を消す。そしたら人工呼吸にしてあとは血圧計って完了です。

同じ思いの人は必ずいるはずです。そうです。単調で誰でもできるじゃん。それが私の麻酔との出会いでした。

一応学生なのでいろいろ勉強しましたが、麻酔の教科書や雑誌のほとんどが、

「ブトルファノール0.2mg/kg iv, im, sc投与。天井効果あり。」

「麻酔前投与の意義」

etc

とあって、全然面白くないんですよね。ただの暗記。

先生に

「放射線治療のときはプロポフォールだけで導入するのに、なんでMRIのときはブトルファノール投与してアトロピン投与して麻酔導入するんですか?」

と聞くと、大体、

「麻酔時間長いから」

全く意味不明でしたね笑

そしてますます麻酔という学問が面白くないものになっていきました。

そんなとき、今でも鮮明に覚えていますが、ある雑誌の2008年4月号でした。研究室の本棚に大きく

「麻酔管理」

と題した雑誌を見つけたのです。それが、この先、師匠となる酪農学園大学 山下先生の書いた雑誌でした。

学生時代から結構まじめでいろいろな分野を勉強していましたが、この雑誌を見つけた日は、二子玉川に腎臓セミナーを受講しに向かう日でした。まぁ、読んでみるかとページをめくると、1ページ目から衝撃を受けた。

「麻酔中は細胞のミトコンドリアにまで酸素を供給することを意識しなければならない」

当時の僕にとっては衝撃であった。ミトコンドリア・・・受験の時の生物で勉強した以来であった。

受験の時は好気呼吸とか嫌気呼吸って習ったけど、まさか生きるためにミトコンドリアがこんなにも重要だったとは。。。

とりあえず、セミナーに向かわなければいけなかったので、コピーをして電車に乗り、1時間ひたすら読み続けた。

その中では、循環管理のコツや呼吸管理に関するコツがこれでもかというくらい書いてあった。

この考えは今でも私の麻酔集中治療管理の基礎となっている。

人に物事の重要さを伝えるのはとても難しい。私の場合、たまたまこの「麻酔管理」に出会えたことで人生観が変化した。

しかし、多くの方が一問一答の世界に足を踏み入れ、本質が見えていない。それは麻酔を専門としている人たちも同じである。

ありきたりなセミナー、アルゴリズム、ガイドライン、

どれも必要であるのは間違いないが、本質を理解しないままアルゴリズムやガイドラインに頼って麻酔管理しても結局は動物を危険にさらすだけです。

私たちVESが目指す世界は、

過去の自分と同じ思いの獣医師、動物看護師を本当の獣医麻酔集中治療の世界をお見せし、科として独立するための人口を増やす。そして、麻酔科医が独立した獣医療の世界です。

情報を提供するだけでなく、その本質を伝える情報をたくさん提供したいのです。

したがって、少し難しく感じる方もいるはずです。

私以外にも麻酔や集中治療で情報発信している先生もたくさんいます。

ぜひ、そちらでも学んでみてください。

そして、麻酔って結構面白いって思ってくださったら、もう一度、VESサービスに来てください。

その時は、最高に面白いって思えるコンテンツが盛りだくさんあることに気づくはずです。

そして、麻酔方法や管理は個人や病院単位で異なるものです。

正解はないのです。

唯一の正解は、安全に麻酔管理を完了し、動物を何の合併症もなく家に帰すことです。

これを達成できればすべてが正解であると思っています。

私は、人間的に小さかったので、自分の世界だけで生きていました。

自分の勉強した方法がベストなはずである。と、理想論ばかりを話していたのです。

ただ、多くの動物病院様で麻酔管理させていただく中で、麻酔管理方法は施設によってベストが変わるという大切なことに気づけたのです。

これがきっかけで、動物病院様でのコンサルティングをさせていただく仕事を得ることができました。

皆様の動物病院に合った麻酔管理方法や循環管理方法を独自でアドバイスさせていただくことが、動物の安全につながります。

 

本質を学び、学問としての麻酔集中治療を楽しむことが、動物の安全を守り、オーナー様の幸せにつながると私は確信しています。

VESは、

動画コンテンツ(獣医麻酔集中治療に関する)

症例報告

論文紹介

日々の疑問解決

Facebookライブセミナー

麻酔集中治療以外の招待講演(画像診断、神経、循環器、呼吸器など)

を基本として、情報を発信し続けることをお約束いたします!

 

     

オンラインサロン

新着記事

第80回 感染からの臓器傷害はなぜ起きる...

感染症から臓器傷害のメカニズムは     血管内皮障害からの微小循環不全     が基本にありますが、   もう一つの経路も存在します   それが、     微小血栓形成       です   ……

第79回 感染からの臓器傷害はなぜ起きる...

久しぶりの投稿ですね   今回は     身近に潜む感染症からの臓器傷害について考えてみようと思います     結論から言えば、     「血管内皮障害による微小循環不全」     に集約されます   では、どのようにして血管内皮が……

第78回 感染以外の発熱?...

    ICUや術後では発熱と遭遇する機会が多く、常に感染以外の発熱を鑑別に考える必要がある。   術後発熱(通常48時間以内) 輸血 薬剤熱 静脈炎 膵炎 副腎機能不全 誤嚥性肺炎 ARDS 血栓症 消化管……

第77回 発熱の問題点?...

    発熱は生体防御反応と考えると、ではなぜ解熱剤が存在するのか、ちょっと考える必要がありますね。     〇酸素消費量の増加   〇末梢血管抵抗増大     をまず考える必要がある。     「体温1℃上昇するごとに酸素消費量は9%増加する」  ……

第76回 感染症=発熱?, 発熱=感染症...

発熱は厄介な問題です。 なぜか? 感染症では発熱が重要な症状ですが、発熱しているからといって感染症があるとは言えないからです。 でも何となく入院中の動物が発熱したら、しかもそれが手術後だったら? 「感染していたらどうしよう・・・」 となるのが我々の心理ではないでしょうか?            ……

オンラインサロン パワーアップ!...

  日頃よりVESのホームページをご覧いただきありがとうございます!   VESは麻酔集中治療を学んでいきたい獣医師の先生や動物看護師の方とオンラインサロンを運営しています。   現在、病院および個人含めて約100名の方が麻酔や集中治療に関する情報を共有しています。   VESがご提供しているものは     ……

第80回 感染からの臓器傷害はなぜ起きる...

感染症から臓器傷害のメカニズムは     血管内皮障害からの微小循環不全     が基本にありますが、   もう一つの経路も存在します   それが、     微小血栓形成       です   ……

第79回 感染からの臓器傷害はなぜ起きる...

久しぶりの投稿ですね   今回は     身近に潜む感染症からの臓器傷害について考えてみようと思います     結論から言えば、     「血管内皮障害による微小循環不全」     に集約されます   では、どのようにして血管内皮が……

第78回 感染以外の発熱?...

    ICUや術後では発熱と遭遇する機会が多く、常に感染以外の発熱を鑑別に考える必要がある。   術後発熱(通常48時間以内) 輸血 薬剤熱 静脈炎 膵炎 副腎機能不全 誤嚥性肺炎 ARDS 血栓症 消化管……

第77回 発熱の問題点?...

    発熱は生体防御反応と考えると、ではなぜ解熱剤が存在するのか、ちょっと考える必要がありますね。     〇酸素消費量の増加   〇末梢血管抵抗増大     をまず考える必要がある。     「体温1℃上昇するごとに酸素消費量は9%増加する」  ……

NEWS

view more