2020.05.26

第38回『治らない発作をどうする🤔⁉️』まとめ

あまり使用されない組み合わせのご紹介☝️

 

 

Ketamine-dexmedetomidine Combination and Controlled Mild Hypothermia for the Treatment of Long-Lasting and Super-Refractory Status Epilepticus in 3 Dogs Suffering From Idiopathic Epilepsy

Daniela Gioeni et al. J Vet Emerg Crit Care (San Antonio). 2020

 

 

ジアゼパム、プロポフォールで離脱できなかった症例に対して

 

 

 

ケタミン1mg/kg, 1mg/kg/hr

デクスメデトミジン3μg/kg, 3-7μg/kg/hr

 

 

 

 

で12時間管理、同時に、

 

軽度の低体温療法36.7〜37.7度

 

難治性特発性てんかんに対しての発作コントロールではどうするべきか、を検討してくれた報告です📄

 

 

 

基本的な注意点としては、

 

ケタミンが脳血流を増加させたり、脳圧を亢進させるリスクがあるということですね⚠️

 

大学院中にケタミン5mg/kg/hrで麻酔していたら、術後発作起こした症例もいて、これが脳圧を亢進させた結果なのか、直接的に発作を生じさせたかは不明ですが、事実として私の1症例として頭に入れています🧐

 

 

 

一方で、このような報告もあります。

 

 

 

Intensive Care Med (2018)44,2222-2224.

Ten false beliefs in neurocritical care.

 

 

 

神経系ケアにおける誤った考えの一つとして、ケタミンが挙げられています。

 

鎮静された症例ではケタミンは脳圧を下げ、神経保護に働くようです🤔

 

ただこれは人の論文であり、さらに海外の報告です🌎

 

獣医療では論文的な報告は探せなかったのですが、専門医のセミナーでは難治性発作コントロールにケタミンを紹介していたりします💉

 

使用は個々の判断にはよりますが、難治性発作コントロールの一つとして選択肢にはなり得ると私は考えています🧐