2020.05.20
第37回『猫にバソプレシン使いました💉』まとめ
「猫の治療抵抗性低血圧!ドパミン、ノルアド、ピトレシン使って離脱しました。そのあとに対称性皮膚壊死(SPG)を生じました」
FMS Open Rep. 2019
Suspected symmetrical peripheral gangrene in a cat.
<トーク振り返り>
敗血症性ショックを離脱するために、
輸液
ドパミン:最大14μg/kg/min
ノルアド:最大2μg/kg/min
これで昇圧得られなかったため、
バソプレシン最大0.03U/kg/min
尚且つCIRCI(いわゆる相対的副腎不全みたいなもの)を疑い
ヒドロコルチゾン:0.08mg/kg/hr
で対応したら、低血圧は離脱できたがそのあと虚血による皮膚壊死が生じた。
っていう話でした🤓
原因として一般的に言われるものに
⚫︎敗血症性ショックそのもの
⚫︎DIC
⚫︎血管収縮薬使いすぎ
などが原因としてありますが、この症例の場合は昇圧剤を使い過ぎなイメージがありますね💉
もちろん使わないと血圧上がらなかったのかもしれませんが、もう少し丁寧にボリュームステータス評価して、四肢末端温度やCRT、舌粘膜を評価して、必要に応じて拍出上げる治療を積極的にすべきだったかもしれませんね🤔
ただ、そうはいっても猫は難しいですね🐈
とても勉強になる報告でした📄
DICによる血栓などで生じるSPGの場合は、基本は抗凝固療法が適応となります👨⚕️
この論文ではクロピドグレルが使われていました。
大動脈血栓塞栓症でもファーストチョイスだったりしますね☝️側副循環を回復させる可能性が示唆されています。
少し話がずれちゃいましたが、
日本だと大動脈血栓塞栓症の場合、皆さんのファーストチョイスは何になるんでしょうか🤔❓
気になりますね‼️