2020.04.21
第31回『マロピタント静脈内投与は血圧を低下させる⁉️🤔💉』まとめ
獣医麻酔に関する論文の紹介です!集中治療でも使えるかな?
The effect of intravenous maropitant on blood pressure in healthy awake and anesthetized dogs.
Chi TT, et al. PLoS One. 2020.
①マロピタント単独
②マロピタント+ACE+BTR
③マロピタント+DEX+BTR
で評価してます📄
結果としては…
①②は投与中から血圧下がる
①は心拍も上がる
③は投与後16分目に顕著な低血圧
となっていましたね❗️☝️
私は周術期でマロピタント(セレニア)を使用することはほとんどないです🙅♂️
役割のメインは
「制吐」
ですね🤢
その上で、イソフルランやセボフルランのMAC減少効果も報告されています👍
そう言った背景からすると膵炎とかには良いですよね🤗
まぁ、MACは体動の指標ではありますが…
麻酔中やICUなどでの鎮静中は、制吐ができても噴門からの逆流は止められないですからね🤮
そうなると優れたオピオイド、局所麻酔の時代にMACを下げるためにセレニアを使うことはまずないですね😅
短頭種麻酔では、短頭種気道症候群による食道の問題や術後誤嚥リスクからオメプラゾール1mg/kgが推奨されてたりします☝️
(Anaesthesia of brachybcephalic dogs. 2018)
セレニアの記載はなかったです❗️
吸入麻酔薬は術後にPONV(術後悪心嘔吐)を示す症例がいます😵猫とかでよく見るのですが、これを予防するのには使えるかもしれません👌私は使ってないですが😅
発生頻度も麻酔専門で1年間で2000症例とか見てる私でもそんなに見ないので、そこまで多くないと思います🤔
ただ、もし嘔吐が病態を悪化させる疾患、例えば脳圧亢進とか気胸リスクがあるとかだったら予防的なセレニアは正当化されるかもしれませんね🙆♂️
また、メデトミジンとかモルヒネとか催吐作用のある薬の予防として使用されることもあるようですね‼️色々な使い方ができるのは確かでしょう😊