2020.04.21
第4回 NSAIDsについてもう一回勉強してみた(獣医麻酔)
特徴
アラキドンカスケードにおけるシクロオキシゲナーゼCOX阻害によってプロスタグランジン合成の抑制
中枢神経系と末梢神経系でのCOX活性阻害によるPGE2の抑制が作用機序
COX1とCOX2があり、
COX1は生体の恒常性に重要(胃粘膜、血小板、腎臓)
COX2は誘導型酵素で炎症部位で誘導。炎症部位ではCOX2によってプロスタグランジン産生
NSAIDsはこのCOXを阻害するのでプロスタグランジン産生が抑制される結果、
「抗炎症・鎮痛・解熱」
が特徴。
COX1とCOX2の選択性によっては副作用がでる。COX1はなるべく選択してほしくない。COX2選択性の高いNSAIDsが良い。
獣医療では静脈投与できるNSAIDsはないですね。
最近はあまり使用していない気もしますが、メロキシカムやオンシオールが多いでしょうか。
副作用
胃腸障害、消化管出血、消化管穿孔(猫で多いイメージ)、腎障害、血小板凝集抑制が一般的。
肝障害、ショック、急性脳症などもあるようだ。
人では胃腸障害などの対処として、H2ブロッカーやプロトンポンプ阻害薬が使用されることもあるようだ。
使用する場合
消化管異常、腎障害、凝固に異常のある動物には使用しない。私の場合は、使うなら術後が多い。
代謝
CYP2C9による肝代謝で腎排泄。犬猫ではCYP2C9はあるのだろうか・・・調べてみます。