2020.04.22

第28回『不妊手術でもっともよく使用される鎮痛薬は❓💉🤔』まとめ

獣医麻酔に関する論文の紹介です!

 

Cross-sectional survey of anaesthesia and analgesia protocols used to perform routine canine and feline ovariohysterectomies.

Gates MC, et al. Vet Anaesth Analg. 2020.

 

犬と猫の子宮卵巣摘出術で使われてきた薬にどんなものがあるかを調査されています💉

 

⚫︎麻酔前投与

アセプロマジン>>>ジアゼパム

 

⚫︎麻酔導入

プロポフォール>>アルファキサロン

 

⚫︎鎮痛薬

モルヒネ>>>ブプレ>ブトルファノール

 

と、かなりの割合でアセプロマジンが使用されていましたね☝️

拮抗できないことを考えると、それが可能なメデトミジンの使用頻度が高くなりそうかなと思ったのですが国が違えば方法も様々ですね🇳🇿

モルヒネを鎮痛薬として使用している事も、日本では少ないかなと思います🤔

モルヒネは0.3〜0.7mg/kgで中央値0.5mg/kgとのことでした。モルヒネの注意点は静脈投与の場合、ヒスタミン遊離などで血圧下がることがあるということです⚠️本当かは分からないですが、私は基本的には筋肉内投与で、静脈投与するときはかなり薄めてスローivしてます💉ただほとんどやったことないです。ほかの専門家の先生もモルヒネIVではかなり血圧低下することを経験していらっしゃいますので、ご注意ください。

 

先日、子宮卵巣摘出術に対してこのような麻酔薬を使用してみました❗️参考になれば幸いです📝

プロポフォール導入

酸素イソフルラン

挿管後、モルヒネ2mg/kg im

切皮前にメデトミジン1μg/kg iv 、その後疼痛反応あればメデトミジン0.5μg/kg ivしました。

手術終了後にNSAIDs投与して覚醒させました。

術後疼痛反応は認めず、穏やかに覚醒してくれました😊

オピオイドがブトルファノールしかないという場合には…やはりメデトミジン使用するのが日本では一般的なのだと思います🇯🇵

 

メデトミジン10μg/kg

ブトルファノール0.2mg/kg

ミダゾラム0.1mg/kg

プロポフォール導入

酸素イソフルラン

挿管

手術終了後NSAIDs投与し、覚醒前にブトルファノール0.2mg/kg ivしたりします。

 

もしメデトミジンを拮抗するなら、覚醒前にオピオイドは必須かと思います☝️痛みで覚醒しちゃいますからね😅

麻酔薬の選択に正解はなく、何通りもあるので、もし普段「不安だ…」と思っている方がいらっしゃいましたらコメントください✨

何かアドバイスできるかもしれませんので😊